FC2ブログ

毒ガス8

VsBugZ(Gas)20

 ふくらはぎに走る鋭い痛みが、朦朧とするエリアスの意識を現実に引き戻した。靄の晴れた視界に、左足のふくらはぎをがっちりと挟み込む怪獣の爪が映る。
「くっ! は、はなして……」
 必死に振り払おうと脚をひっぱるが、力を失った体が揺れるばかりだった。怪獣はエリアスの足を挟んだまま、銀色の巨体をずるずると引きずり上げてゆく。引き摺られるままに、尻がずるずると地面を滑ってゆく。エリアスは片脚を空中に吊り上げられ、半ば逆立ちした格好になった。
 怪獣は力なく空中を蹴る右脚を難なく捕えると、ウルトラレディの両脚を左右に押し開いた。露になった両脚の付け根に頭を近づけてゆく。

VsBugZ(Gas)21

 股間を見下ろす怪獣の口から、管状の舌が伸びだした。先端の穴からは黄色い液体が滴り落ちている。
 毒液に濡れた舌の先端が、エリアスの皮膚に押しつけられる。じゅうっと金属の焼ける様な音と共に、黄色く濁った煙が立ち上った。エリアスは激痛に悲鳴を上げた。毒液の強烈な毒素がウルトラレディの銀色の皮膚を分解し始めたのだ。
 脆くなった皮膚に、怪獣は更に勢いよく舌を押しつける。エリアスの体内に押し入ろうと、長い舌が蛇のように空中でくねった。毒液が流れ落ちた腹部からも、白い煙が立ちの上る。
(こ、こいつ、私の体の中に直接……)
 苦痛に歯を食い縛り、怪獣を跳ね返そうと両脚をばたつかせる。だが、怪獣は更に力を込めて脚を押さえつけると、再び両脚を開かせて毒液の分泌を再開した。
 エリアスの両脚の間から、有毒な煙が勢いよく立ち上る。舌の先端が、少しずつエリアスの体にめり込んでゆく。

続きを読む

毒ガス7

VsBugZ(Gas)18

 エリアスの両手が怪獣の鋏をじりじりと引きがしてゆく。渾身の力が込められた両腕が、ぶるぶると震えている。
(も、もう少し……あとは怪獣から距離をとって反撃できれば……)
 残された力の全てを両手にかける。その時、顔面を蹴り飛ばされた怪獣が、怒りを込めて吠えた。ウルトラレディに向き直った顔面にぽっかりと開いた口から、霧笛のような轟音が響く。
 ブオオォォォ~。
「し、しまった!」
 大量の毒ガスが、奔流となってウルトラレディの顔面を直撃した。背後から胸を押さえつけられ、顔を反らせる余裕すらない。悪臭が灼熱の塊となって喉から体内へと流れ込んでゆく。
(だ、だめ……。もう、からだ…が……)

VsBugZ(Gas)19

 怪獣の鋏を掴む両手から、力が抜けてゆく。がくがくと震え続ける両脚には、もはやウルトラレディの巨体を支える力は残っていなかった。エリアスは怪獣に背中を預けるように、ずるずると地面に崩れ落ちていった。

続きを読む

毒ガス6

VsBugZ(Gas)16

「ぐううっ!……はぁっはあっ、こ、今度は一体……きゃああっ!」
 胴体を締め付けていた鋏が、不意にエリアスの体から離れていった。腹部に容赦なく食い込む爪から解放され、うずく苦痛に荒い息をつくウルトラレディ。
 しかし、腹部に残る爪の感触も消えぬうちに、背後の怪獣の鋏がエリアスの両胸に食い込んできた。胸の付け根から挟み込むように、怪獣の爪が柔らかな双球をぐいぐいと締め付ける。

VsBugZ(Gas)17

「こっ、このおおおおっ!」
 エリアスの体の深奥で、怒りが嚇と燃え上がった。屈辱と怒りが巨体を駆動する。その一瞬、ウルトラレディの力が毒ガスと爪のダメージを駆逐していた。
「はああっ!」
 胸を掴まれたままのエリアスの脚が一閃、正面の怪獣の頭を蹴り上げた。相手が怯んだ隙に、エリアスは胸に食い込む爪を両手で鷲摑みにすると、渾身の力を込めて体から引き剥がしにかかった。
 銀色の両手が硬い爪をこじ開けてゆく。限界を超えて爪を無理矢理に開かされる苦痛に、怪獣は仰け反って咆哮した。

続きを読む

毒ガス5

VsBugZ(Gas)13

 横殴りに振るわれた怪獣の鋏が、身動きの出来ないエリアスの顔面を殴りつけた。ウルトラレディの巨体が勢いよく揺れるのを、背後の怪獣が無理矢理に引きずりあげる。
「うう……」
 両脚で立つことすら出来ないエリアスは、体をふらつかせたまま苦痛に耐えることしかできない。毒ガスが体内をむしばんでいる。

VsBugZ(Gas)14

 苦痛にあえぐエリアスの前に立ち尽くしていた怪獣は、彼女を殴りつけた鋏を、今後は銀色の引き締まった腹部に伸ばした。
「な、なにを……」
 鋏がエリアスの胴を、脇腹から挟み込む。怪獣は万力の様にその鋏を締め付けた。

VsBugZ(Gas)15

 ぎち、ぎちぎちっ! 不気味を音立てて爪が、強靱な筋肉に鎧われたエリアスの体に食い込んでゆく。
「ぐううっ! く、苦し…い…うう」
 弱々しくもがくウルトラレディを、怪獣たちは目のない顔でじっと見つめる。その様子は、まるで獲物が力尽きたかどうか冷酷に確認しているかのようだった。

続きを読む

毒ガス4

VsBugZ(gas)10

 背後から両腕をとられたまま、エリアスの体が引きずりあげられていく。毒ガスの苦痛に朦朧としたウルトラレディの意識に、建物が崩れてゆく轟音が届いた。
 怪獣に捕らわれたままのろのろと頭を持ち上げたエリアスの目が、衝撃に見開かれた。正面に自分の背後の怪獣と同じ怪獣が、もう一体現れたのだ。
(そ、そんな……もう一体いたなんて……)
 エリアスの存在に気がついたのか、第二の怪獣は両腕で周囲の建物をなぎ倒しながら、エリアスと彼女を捕えた同族に近づいてゆく。

VsBugZ(gas)11

(くっ! 一体どうすれば……)
 第一の怪獣は獲物を誇示するように、エリアスの巨体を鋏で掴んで突きだしている。第二の怪獣は鋏をカチカチと打ち鳴らしながら、身動きできないウルトラレディへと近づいてきた。

VsBugZ(gas)12

続きを読む

検索フォーム
アクセスカウンター
プロフィール

NANASI

Author:NANASI
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR