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誘拐(7)

Kidnapping(18)

「くっ! た、たいしたことないのね。こ、これくらい……どうって事ないわ……」
 怪獣が腕に力を込めるたびに、銀の巨体がギシギシと音を立ててきしむ。だが、エリアスはアイコに向け、精一杯の笑顔を浮かべてみせた。
「エ、エリアス……」
 苦痛とエネルギーの消耗に、エリアスの両脚が震えているのが分かる。カラータイマーの点滅を見ずとも、彼女の窮地は明らかだった。

Kidnapping(19)

「うあああっ!」
 突然、怪獣の全身を覆う棘が細かく振動を始めた。本来ならば怪獣の棘を跳ね返すほど強靭なウルトラレディの皮膚が、棘の高周波振動によって次第に脆くなってゆく。無数の棘が、強度の落ちた銀色の身体に次々と突き刺さる。
「がっ! ああああっ! うあああぁっ!」
 全身にヤスリをかけられるような激痛に、エリアスは絶叫した。振動と激痛に巨体が激しく痙攣する。両腕の中でもがく銀の巨人を、怪獣は更に強く抱きかかえた。

Kidnapping(20)

「ククク、そのくらいでいいだろう。放してやれ」
 凄まじい激痛にエリアスの意識が途絶える直前、ダダが怪獣を静止した。ダダの命令は絶対なのか、勝利を目前にしながら怪獣はあっさりと両腕を広げ、獲物を放り出した。
「う、あ……」
 力を失ったウルトラレディは、地響きを立てながら地面に両膝を突く。振動棘を押し当てられた身体から薄く煙をあげながら、エリアスは地面に倒れこんでいった。
怪獣の全身を覆う棘が細かく振動を始めた……って、一体どうやって表現したらいいんでしょうね!? 誰だ、こんなシーンを考えた奴 (#・∀・) !

……いきなり取り乱してしまい、失礼しました。

 ストーリー形式にすると、この様な「作り方が分からないのに、作られなければならないシーン」みたいなものが出来てしまいます。
 もちろん、自分の技術力とストーリーの妄想構想を摺り合わせて妥協点を探すわけですが、うまくいかない場合もあるわけで……。おつむと腕の両方が必要です。あ、いや、おつむと腕の両方があれば最初から妥協する必要はないわけか……あふん。

 ストーリー形式にすることに無理があるのかなぁ、という気もしてきました。どうしましょう……。
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感想です

ほんとエリアスはいろんな表情で楽しませてくれますねぇ。
でもやっぱり胸に目が行く・・・。e-349
他の作家さんの作品では、いかにも張りのある巨乳でボインボインしてるのが
多いですが、エリアスの胸は柔らかそうでポヨンポヨンしてますよね。
何が違うんだろう?形?質感?

皮膚の強度が変化するというのは面白い設定ですね。
ある条件下では防御力が落ちるという弱点のような感じでしょうか。
今回は情という弱点につけ込まれてピンチになっていますが、
弱点って結構重要ですよね。

自分の技術力とストーリーの妥協点・・・クリエイターが必ずぶつかる壁
ってやつでしょうか。昔の映画監督なんかも悩んでたんでしょうねー。
確かに悩ましい問題ではありますが、NANASIさんの場合は
テキストという表現方法で解決できてるじゃありませんか。
少なくとも、状況は見ている人に十分伝わっていると思いますよ。

No title

ストーリー物の良い所は戦いの過程が描ける部分ですよね。
3枚目が好きですが、それまでの抵抗があったからこそ引き立っていると感じます。
NANASIさんの作品群は文章込みで、そういった流れを楽しんでいますよ。

逆に、一、二枚だけで戦いの緊張感を伝える技術は別物で、なかなか難しいと感じます。
その中で印象的だったのは映画本編ではほとんどありませんでしたが、
『ゴジラVSビオランテ』のポスターでしょうか。
シンプルなのに怪獣の脅威を感じられ、当時は衝撃を受けたものです。


前回分への返信:
エリアスの耐える姿は勿論好きですよ!
でも怪獣を応援してしまう気持ちも勿論(略)

雷は背景が問題になっている可能性もありますね……
深夜なら青、夕焼けなら赤の雷が似合いそうですが、
晴天の下だとなかなか見難くなっていますね
この状況だと白が一番合いそうな気もいたしますが……
難しいものですね

コメント有難うございます

>マキシモ様

ご感想ありがとうございます。

ボインボインとポヨンポヨン (*´Д`)

質感の違いが生じる理由はよくわかりませんが、恐らく表面の反射率の違いかもしれません。私もよくわからず適当に設定しているもので……

弱点というのは主人公にせよ、敵にせよ重要ですね。
「弱点を突く」というシチュエーションは燃えますし、「弱点を突かれる」というシチュエーションは萌えます。

ストーリーと技術の妥協点については、正直言ってどうして良いやら分からないという状況です。

自分に「作れる」画だけ作ればいいだろうが、とは思うのですが、そうなるとストーリーの方をそれに合わせて考えねばならず、これがなかなか難しいのです。だいたい自分に「作れる」画の種類などたかが知れているので、「作れる」画に合わせていたらストーリーという物そのものが成立しません。

ストーリー形式にすること自体に問題があるのかなぁ、という気もしてきました。

>高虎 様

コメントありがとうございます。

全く以て、おっしゃるとおりかと思います。
一枚の画だけでその前後の流れまで表現するのは、ストーリー形式よりも難しいのではないかと思われます。いやまあ、ネット上で他の方の御作品を拝見すると、それを達成しておられる方もたくさんおられるようですが……。

無理に展開を連続的に描かず、少数の限定したシーンだけを数枚の画で表現していくのはどうかなぁと思ったのですが、良く考えてみると、それはつまり「少数の画だけで表現可能なストーリーを構築する」というのと同義であって、それが出来れば最初から苦労はないですね。

結局、私のおつむの限界にぶち当たります。ああう。

電光の処理については、私のポストワーク手法の問題かもしれません。なにしろ、「発光」を実現するだけで実に多様な手段があるので、状況に合わせて様々な手法を組み合わせてゆく必要があるのです。

結局、私のおつむの限(以下略)。
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