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毒ガス

VSBugZ(Gas)1

 怪獣の二本の爪がペンチの様にエリアスの右腕を挟んだ。蟹の鋏のような怪獣の腕が、エリアスの右腕をぎりぎりと締め付ける。
「こうなったら左腕で!」
 右腕を捕えられたまま、エリアスは素早く左腕の拳を振るう。だが、怪獣は鈍重そうな外見に似合わぬ敏捷さでエリアスの左腕を捕えた。万力のような力でウルトラレディの両腕を挟んで押さえ込む。
「くうっ! でもこの位の力なら……」
 エリアスは渾身の力で、両腕ごと怪獣をじりじりと押し返してゆく。ウルトラレディと怪獣の目も鼻のない顔が、僅かな距離を開けて睨み合った。

VSBugZ(gas)2

 ブオォォォォッ!
 突然、霧笛のような重低音と共に、怪獣の口から濃密なガスが猛烈な勢いで吹き出した。両腕を捕まれたエリアスは、為す術もなく熱いガスを顔面に浴びた。
「きゃああっ!」
 僅かに吸い込んだだけで、エリアスはその悪臭に意識が遠のいた。怪獣の口からは悪臭を放つガスが滝のような噴出し続ける。エリアスの全身は、熱く湿ったガスにたちまちのうちに包み込まれてしまった。
「し、しまった……。体が、しびれて動かない……」

VSBugZ(gas)3

 悪臭に意識が朦朧となると共に、全身から力が抜けてゆく。遂にエリアスは地面に両膝をついた。両腕を怪獣に掴まれたまま、ウルトラレディの巨体ががっくりと崩れ落ちる。
 ウルトラマンでよくあるシーン「毒ガス」の表現に挑戦してみました。気体の表現は液体の表現に劣らず難しいです(泣)。
 それにしても、宇宙空間を生身で移動するウルトラマンに毒ガスがどうして通用するかというのは、ウルトラシリーズの大いなる謎の一つですね。

 ちなみに私の考える「ウルトラシリーズの大いなる謎」はあと二つあります。

 一つは、これは誰でも考えた事があると思うのですが、ウルトラマン各位は裸なのか、それともああいう「服」を着ているのか? です。
 外部環境に耐えられる強靱な皮膚を持っていれば服を着る必要は当然無いので、裸でも別段おかしなことはありません。でも、あの人達たまにマントとか着ているんですよね。裸にマント? まぁ、あれは被服ではなく一種の装飾品なのかもしれませんが、それにしても裸にマント……。
 しかし服を着ているのだとすると、マルチタイプとかはどう考えれば良いんだろう?

 二番目の疑問は、「光の国」には「ウラー」という通貨があるらしいのですが(1ウラーは約80円に相当)、「光の国」には経済活動が存在するんでしょうか? あるとしたら、一体どんなものが!?
 通貨があるという事は、貨幣経済なんでしょうね、当然。宇宙警備隊員のウルトラマン達も、やっぱりお給料をもらって働いているんでしょうか?
 しかしお給料をもらったとして、それで一体何を買うんでしょう? 彼らはものを食べているようには見えないし(人間形態では別ですが)、娯楽らしいものがあるようにも見えません。完全無欠の生命体が住む世界で成立する産業とは、一体何なんだろう?
 馴染み深いようでいて、やはり謎の人たちですね、ウルトラマンというのは。
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毒ガス麻痺キター!

変に拘束するよりも自由にポージングできる麻痺攻撃には夢がありますよね。この怪獣は何度か見たことあるアイツなのかな・・・?私の知ってるこの怪獣は、イマイチ決め手に欠ける雑魚怪獣として描かれているのが多かった気がしますが、ここではどんな活躍をするのか楽しみです。がんばれ怪獣。(^^;

3枚目いいですねー。逞しい筋肉と柔らかそうなオッパイの対比がすばらしい!格闘中はさぞかし・・・じゅるる。エリアスは表情が豊かでいいですね。一般的にウルトラヒロインの無表情という表情も奥が深くて好きですが、瞳があるとダイレクトに感情が伝わってくる気がします。瞳については、以前話題になっていたような気がしますが、「○○は△△でなければならない」なんて固定観念に縛られず、自由にNANASIワールドを展開していってほしいです。それが創作というものだと思います。何よりもエリアスは可愛いからいいんです。(^^)

「ウルトラシリーズの大いなる謎」は興味深いですね。またコメントするかもしれませんが、まずは感想をカキカキ。

>マキシモ様

ご感想ありがとうございます。

この怪獣はご指摘の通り、「BugZ」を使用させて戴いております。この怪獣は顔に目も鼻もなく、口だけが開いているという造形に迫力があって、個人的にお気に入りです。この画には顔は写ってませんが(笑)。

うーん、しかしこの画の続きが思いつきません。毒ガスシチュエーションはウルトラシリーズで結構あったと思うのですが、はて、どんな展開になるんでしたっけ?  結構数があっただけにぱっと思いつきませんね。困った。

子供の頃はよく「怪獣図鑑」とか「ウルトラマンのひみつ」みたいな本を読んでいました。凄く面白かったのを覚えているのですが、今から考えてみると「ハテ?」と言いたくなるような記述が多かったような気もします。重箱をつつくような突っ込みはどうかとも思うのですが、それでもやっぱり気になるんです……。

はじめまして^^

どうもはじめまして。
以前から拝見させていただいてたのですが、思い切ってコメントすることにしました(笑

他のウルトラヒロインにはない可愛さがあっていいヒロインたちですね^^
このエリアスもカラータイマーが少し大きくて狙いやすいというか・・・ピンチの時に映えそうです。
女性ということもあって、乳房と合わせて胸部に弱点が集中するのも、ヒロピン物としては良いですもんね。これぞウルトラヒロイン。

いやはや・・・挨拶のつもりが少々長くなってしまいました(笑
今後も覗きに来ます&コメントすることがあると思うので、そのときはどうぞよろしくお願いします。


それでは今回はこの辺で失礼します。
製作の方も頑張ってください。応援してます^^

毒ガスシチュ!!!

お疲れ様です。キターって感じですよね。

やはり、毒ガスシチュは仰向けに倒れ込んで喉を押さえて足を内股M字開脚でもがき苦しむシーンか、がっくりと両膝をついて四つん這い状態で豪快に嘔吐するシーンなんてどうでしょう。

しかし相変わらずセクシーな腹筋ですね♪ この怪獣知性のカケラもなさそうだから、間違ってカラータイマーいじられてもがき苦しむシーンも見たいです。

コメントありがとうございます

>tentacle様

初めまして。コメントを頂き、ありがとうございます。

タイマーのサイズは適当に決めただけなので、少し大きすぎたかもしれません。

それにしても、どういう訳か「カラータイマー」の大きさというのが、把握しにくいような気がします。実際の大きさよりもなんとなく大きく見えるような気がするんです。やっぱりカラータイマーと言う存在が強く印象づけられるせいで、そう見えてしまうのでしょうか。もうちょっと慎重に設定すれば良かったかなぁ……。

なんというか、こんな適当なCGですが(笑)お暇潰しにご覧になって戴ければ幸いです。今後ともよろしくお願い申し上げます。

>りぐ様

M字開脚……いいですねぇ。ただ嘔吐シーンは難しいかもしれません。”液体”の表現は難しいので(笑)。

この画は続きがどうも思いつかないのですが、どうしましょうか? もうちょっと続きを頑張ってみるべきか、さっさと諦めるべきか……

No title

ウルトラ族に毒ガスが効き目があるのはなぜでしょうね?

わたしは、皮膚から浸透すると解釈してます。
現実の化学兵器のマスタードガスも、呼吸器ではなく皮膚から浸入することを目的に開発されましたし。

効き目も呼吸器系に効いて、窒息させるものから、神経を冒して思考力や運動能力を奪うものなどがあります。

唐辛子をいぶした煙なんかは、目に効くので、ウルトラ族の視覚やテレパシー器官を混乱させる神経毒とかあるんじゃないでしょうか?

エネルギー系に働く毒ガスだと、エネルギーの供給が絶たれて行動不能に陥るとか

>CANDY様

コメントありがとうございます。

なるほど、呼吸器系や循環器系のように「エネルギー系」というウルトラマン独自の器官があるのかもしれませんね!

いや待てよ。異なる惑星で進化した生物に対して有効な化学物質の精製能力を、そう都合良く獲得できるものなんでしょうか? 

同じ惑星上で進化した生物にとっては毒になる化学物質でも、他の環境で進化した生物には無害という事も十分に考えられます。生命維持に使用している化学物質が、地球と全く違うという事も考えられるのでは? (そもそもウルトラマンの生命活動は、化学反応に基づいているんでしょうか?)。

例えば、ウルトラマンに「エネルギー系」という器官があったと仮定し、その器官に作用する化学物質が存在したと仮定しても、その化学物質を生成する能力を地球起源の怪獣(生物)が進化の過程で獲得する事はあるのでしょうか。「エネルギー系」という器官を持っている生物は地球上にはいない(と、思う)ので、進化論的にはなんのメリットもないですし……。

それとも「エネルギー系」という器官は全宇宙の生物が共通して持っているのでしょうか? あるいは全宇宙の生物は共通の起源から発生したので、生体の化学的基盤を共有しているとか!? おおう! パンスメルミア仮説! 

毒ガス攻撃について考えていたら、ますます何だか分からなくなってきました……。

駄文すいません^^;

私の説(笑)は、ウルトラ族ってエネルギー体だと考えています。巨大・縮小化するし、人間と同化したりしますしね。だからエネルギー系器官という発想は面白いと思います。

毒ガス攻撃については、あれはガス状物質であって、毒かどうかは相手によるんでしょうね。そもそも自分にとって無害なガス状物質なんて希だと思うから、大抵の相手には毒なのではないかと。

それに呼吸器官もあると思います。空気じゃない何かを呼吸しているはず。暗黒物質とか?だって、ウルトラマンってよくゼェゼェしてるじゃないですか。(笑) ただ、こういうのっていくら考えても突っ込みどころがたくさんできる・・・。そこが空想科学の楽しいところ。w
 
でも、リョナ的にはエネルギー体なんてつまんないよね。あくまで肉体であってほしいものです。(*^_^*)

そういえば子供の頃の私は何も疑問を持たず、ただただ怪獣やウルトラマンの活躍を興奮しながら見てましたねー。それでも一度だけ「?」ってなったことがあります。それは「ウルトラ五つの誓い」です。今考えると奥が深い言葉とも思えますが、当時はウルトラマンがどうして布団の心配をするんだろうと、ちょっと悲しくなった思い出が・・・w

>マキシモ様

おっしゃる通り、ウルトラマンの巨大化・縮小化は生物学的(物理的?)に説明がつけられませんよねぇ。地球人との融合に至っては、全く手がつけられません。

以前読んだ「空想哲学読本」という本では、ウルトラマンを「形相」、ハヤタを「質料」であると解釈することで、ウルトラマンと人間形態を「哲学的に説明可能」だ、と捕えていました。なかなか興味深いですね。意味が分かりませんけど。

「これは、いかにそうなったのかと分析する近代科学では説明ができない。だが、存在の変化という側面から哲学的に考えればありのままの現象だけをとらえて矛盾なく理解できるのである。それでもこじつけだというのか! 私もそう思う」(富増章成著「空想哲学読本」宝島社 より)

そういえばウルトラマンが肩を上下させていたシーンがありましたね。やっぱり、空気を呼吸してるんでしょうか? 酸素を呼吸する生物なんでしょうか? ふうむ?

ウルトラ五つの誓い! 今回戴いたコメントを見て思い出しました。なんというか、浅いようで深いような、深いようで浅いような誓いの言葉でした(笑)。天気の良い日は布団を干す、て(笑)。

別におかしな内容ではないのですが、1万7千年も生きて様々な文明の、それどころか様々な種族の勃興と衰亡を見てきたであろう偉大な存在の言葉が、「布団を干せ」ですか……。うーん、単純に見えるものにこそ深遠な真理が含まれているのだ! ってことなんですかねぇ。そういう事にしましょうか……。

No title

80がバイトをしてプレゼント云々言ってたから、地球人に擬態してからのことでなければ、光の国でバイトをしてプレゼントを買ったんでしょう。
地球の教員免許を取るために前々から地球に来てたという可能性もありますが。
光の国ですでに発見されてる公式や当たり前の理論が地球では発見されてないので、間違いと思われるなんてことがないようにとかで、地球の教育の勉強に来てたということも……。

話がそれました。
タロウやレオがペットを飼っているので娯楽と呼べるものはあるのではないかと思います。
でなければ、ペット(愛玩動物)などという自然から見れば不自然な関係を持つ必要はないでしょうし。

>法皇の緑 様

コメントを頂き、ありがとうございます。

ウルトラな人達に娯楽があっても不思議はないと思うのですが(どんな内容なのか、想像もつきませんが……)、そうしたものを支える経済や社会の体制がどうなっているのか、イマイチ(というか相当)分かり難いんですよねぇ。

例えば税金はあるんでしょうか(何万年も払い続ける羽目に……)、財産の相続はどうなるのか(おじいさんの遺産が入ってくるのは数万年後……)。実際の所、彼らの寿命が極端に長いことを考えると、一部の人間に際限なく権力や財産が集中し続けるおそれがあると思うのです。光の国には、どうもそうした事態を防ぐ機構(それが社会や経済と呼ぶべきものだと思うのです)が存在していないように見えます。だってほら、宇宙警備隊のメンバーなんてウルトラの父の親族ばかりで……おや、誰か来たようだ?
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