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夜のスタジアム(2)

NightStudium(4)

「あぁ……う……」
 怪獣の口から伸びる光の触手は、ウルトラレディの体に張り付いて離れようとしなかった。両腕を怪獣の鋏に掴まれているので、触手を引き剥がすことも出来ない。エネルギーを吸いつくされ限界を超えてエリアスの巨体が、がっくりと両膝をついた。仰向いた姿勢のままエネルギーを吸われてゆくエリアスは、呻きながら苦悶するしかなかった。

NightStudium(6)

(く、苦しい……。でも、私が負けたら、街が……!)
 不意に体に張り付いていた触手が離れていった。全身から力が抜かれてゆく感覚がピタリと止まる。だが、エリアスにはもはや戦う力は残されてはいなかった。怪獣が両腕を離すと、そのままうつ伏せに地面に倒れ込んだ。立ち上がろうとする両腕が、虚しくスタジアムの芝生を掻きむしる。

NightStudium(5)

「くそっ! ウルトラレディが危ないぞ! このままじゃ……」
 眼下に見えた光景に、隊員たちの悲鳴が上がる。ウルトラレディは触手から解放されていたが、既にエネルギーを吸いつくされ動く力も残っていないようだった。うつ伏せに倒れこんだ巨体の背中が、荒い呼吸に合わせて激しく波打っているのが彼らの目に映った。怪獣の触手は次の獲物を求めるように、空中を這いまわっている。

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