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ギシギシ……メキメキメキ……
螺旋状に巻きついた機械龍に絞り上げられる銀の巨体が、不気味な音を立てて軋んだ。両膝を地面についたまま全身を強烈な力で締め上げられ、エリアスの意識が次第に朦朧となってゆく。
「だ、駄目……こ、これ以上は、た、耐え……られない……」
弱々しくもがくウルトラレディの抵抗を無視して、機械龍は機械の正確さでゆっくりと、しかし確実にその体を圧搾していった。
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次第に弱々しく朦朧としてゆく巨人の動きが、遂に止まった。完全に力尽きてしまったのか、頭をがっくりと垂れて動かない。「ピコーン、ピコーン」と虚しげに響くカラータイマーの点滅音だけが、彼女の生命活動を表しているばかりだった。
機械龍は動かぬ巨人に更に胴体に巻きつけると、尚もその体を締めつけている。
『このままではウルトラレディの身体が圧潰してしまいます!』
「わかってる! だが、この状態では攻撃ができない! くそっ、どうすれば……」
為す術なく歯噛みする人間たちの眼下で、ウルトラレディの身体の軋む音とカラータイマーの弱々しい点滅音だけが響いていた。

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