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誘拐(11)

Kidnapping(30)

 凄まじい苦痛とエネルギーの消耗に、エリアスの身体が地面に崩れ落ちた。そのまま地面に倒れ込むウルトラレディの身体を、二体のダダが両脇から無理やり引きずり上げる。
「くくく、愚かだなウルトラレディ。お前はまだ、我々の目的が地球人のサンプル捕獲だと思っているのか?」
「な、な…んですって?」
『我々の目的は地球人の捕獲などではない。この作戦の目的は、ウルトラ族、おまえたちのサンプルを確保することだったのだ』
 ダダよりも威厳のある、それでいてはるかに悪意のこもった声が響き渡った。ダダの背後の空間が大きく歪む。波打つように歪んだ巨大な影が近づいてくるのを認め、ウルトラレディの目が驚愕に開かれた。
「お、お前は……」

Kidnapping(31)

 地面に膝を付いたウルトラレディを、100メートルを越える巨大なヒッポリト星人が見下ろした。半透明の姿から、立体映像であることが分かる。そびえ立つ巨大な映像の頂点で、悪意と嘲笑を込めた目がギラギラと輝いている。その巨大な姿から発せられる声は、音量と悪意で街全体を震わせた。
『ウルトラ族の戦士といえども、そのダメージではもう動くこともできまい……心配するな、ダダ達が言ったようにお前を殺すことすまい。お前には利用価値があるのだからな。我等ヒッポリトがウルトラ族に対して完全なる勝利を収めるという大義の為の!』
 ヒッポリト星人の常軌を逸した残虐さを知らないウルトラ族は居ない……そのヒッポリト星人に囚われることが何を意味するのかを知らない者も。様々な怪獣や異星人と戦い続けてきたエリアスの全身が恐怖でこわばった。

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誘拐(10)

Kidnapping(28)

 二体のダダが倒れ伏したウルトラレディの両腕を抱え込み、その巨体を引きずり上げた。ダメージの残る全身をダダに抑えつけられたまま、エリアスは眼前のダダを睨みつけた。
「か、返しなさい……その子を……」
「そんなにこの人間が大事なのかね?……いいだろう。この人間を解放してやろう。我々の目的には、なんの関係もないサンプルだからな」
「え?」
「だが、その前に……」

Kidnapping(29)

「まだ、貴様をいたぶらせてもらうぞウルトラレディ! 我々の恨みを思い知るがいい!」
 エリアスの両腕を捉えたダダの手が、高電圧の電流を放った。眩い電光と苦痛がウルトラレディの全身を網目をなして走り抜ける。
「ああああああ! ああっ、うあああああっ!」
 銀の巨体が激しく痙攣する。しかし、二体のダダはエリアスの全身を無理やり抑えこむと、更に電撃を送り込み続けた。
「ククク、苦しいか。だが心配するな、死なせはせん……死なないようにいたぶってくれる」
 正面のダダの右手から電光がほとばしり、赤く点滅するカラータイマーを直撃した。巨体が声もなくビクンと痙攣する。三体のダダはがくがくと震えるウルトラレディの体に、何度となく電撃を流しこんでいった……。

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誘拐(9)

Kidnapping(24)

ギシギシ、メキメキ……
(ううっ! く、苦しい……)
ダダが銀の身体をゆっくりとねじ曲げてゆく。麻痺とダメージ残る身体には、ダダの攻撃を跳ね返す力は残されていなかった。地面に押し付けられたまま、苦痛のうめき声をこらえるのが、今のウルトラレディにできる唯一の抵抗だった。

Kidnapping(25)

「まだまだぞ、ウルトラレディ! これでも喰らえ!」
「うああああっ!」
 嘲笑とともに、二人目のダダが無防備になったエリアスの股間に勢い良く脚を振り下ろした。割裂かれた下半身に、凄まじい衝撃が走る。体の中心に打ち込まれる打撃に、エリアスは耐え切れず遂に悲鳴を上げた。

Kidnapping(26)

Kidnapping(27)

ドガッ! ドガッ! ドガッ!
「うぐっ! ぐううっ! あああっ!」
 間髪を入れずダダが脚を振り下ろすたびに、衝撃と激痛がウルトラレディの全身を走り抜ける。巨体同士がぶつかり合う衝撃音、エリアスの悲鳴、そして三人のダダの嘲笑が無人の街に響き渡った。

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誘拐(8)

Kidnapping(21)

「うっ、くううっ……」
 高周波振動による激痛と麻痺に、ウルトラレディの身体が地面に崩れ落ちる。震える両腕でかろうじて体を支えるエリアスを取り囲むように、空間が巨大な陽炎のように歪んだ。ゆらめきの中から新たなダダ2体が姿を現した。

Kidnapping(22)

「くくく、さすがのウルトラ族もこれほどのダメージを受けてはもう身動きもできまい。だが、これで終わりではないぞ。我々に煮え湯を飲ませてきた貴様には、これからタップリとお返しをさせてもらわねばな」
 ダダの嘲笑と共に、新たに現れたダダが動けないエリアスに悠然と近づくと、その銀の巨体に手をかけた。

Kidnapping(23)

 ミシミシミシ……
 身動きの出来ないウルトラレディの全身に取り付くと、ダダはゆっくりとその体をねじ曲げてゆく。両脚を無理やり割裂かれる激痛にびくびくと痙攣する太腿に手を這わせ、ダダは嗜虐的な笑みを浮かべた。
「どうしたウルトラレディ、反撃もできんのか? そら!」
 ダダの両腕が一気にエリアスの両脚を押し開く。
「うううっ! うああああぁっ!」
 不自然な姿勢に全身を固められたまま、エリアスは苦悶に絶叫した。

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誘拐(7)

Kidnapping(18)

「くっ! た、たいしたことないのね。こ、これくらい……どうって事ないわ……」
 怪獣が腕に力を込めるたびに、銀の巨体がギシギシと音を立ててきしむ。だが、エリアスはアイコに向け、精一杯の笑顔を浮かべてみせた。
「エ、エリアス……」
 苦痛とエネルギーの消耗に、エリアスの両脚が震えているのが分かる。カラータイマーの点滅を見ずとも、彼女の窮地は明らかだった。

Kidnapping(19)

「うあああっ!」
 突然、怪獣の全身を覆う棘が細かく振動を始めた。本来ならば怪獣の棘を跳ね返すほど強靭なウルトラレディの皮膚が、棘の高周波振動によって次第に脆くなってゆく。無数の棘が、強度の落ちた銀色の身体に次々と突き刺さる。
「がっ! ああああっ! うあああぁっ!」
 全身にヤスリをかけられるような激痛に、エリアスは絶叫した。振動と激痛に巨体が激しく痙攣する。両腕の中でもがく銀の巨人を、怪獣は更に強く抱きかかえた。

Kidnapping(20)

「ククク、そのくらいでいいだろう。放してやれ」
 凄まじい激痛にエリアスの意識が途絶える直前、ダダが怪獣を静止した。ダダの命令は絶対なのか、勝利を目前にしながら怪獣はあっさりと両腕を広げ、獲物を放り出した。
「う、あ……」
 力を失ったウルトラレディは、地響きを立てながら地面に両膝を突く。振動棘を押し当てられた身体から薄く煙をあげながら、エリアスは地面に倒れこんでいった。

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